辿り路18 ~それはどんなタイプの妄想ですか?~
まずはまた…目的地とは違う土地…と言う事はさておき…ここでもキーエンブレムの話は聞けて、王から功績次第で与えられる。と言う事で、そのグレン王にと会いに向かう。
ユイナ達が謁見の間を訪れた時、中には先客がいると言う。その相手が国にとっては大事な人であるという事で、謁見の間に入っても静かにしている様に…そう言われて中に通される。
その人の話が終わるまでは、こちらの用事は待つことになるだろう。そう後ろの方で、先客と王とのやり取りへとなんとなく目をやる…。
先客は「エイドス」と言うなの老人…周りの兵や大臣の様子、入口を見張っていた兵の様子からも、国にとって大事な客人…の様なのだが、王の様子はどこかおかしい。
周りが知っている筈の相手と言う様子なのに、王だけが彼を不審がる…邪悪な匂いをさせている…そう言い、とうとうそのエイドスをと牢に放り込む様にと兵にと命じていた…。
エイドスの方は、難儀なことになっている…とため息交じりに呟きながら、兵と共に謁見の間を出て行く。
そうして入れ違いに…ユイナ達も兵への志願者として王の前にと紹介されるが…王はユイナ達の事も「災いをもたらす者」だと言い出し、エイドスと同じ様にと牢へ放り込めと兵達にと命じる…。
その王は酷い頭痛にも悩まされている様で、その事も重なって、ユイナ達はとっとと連れ出せと命令された兵によって捕まえられて、地下牢へと入れられてしまう事になった。
「なんなん…」
ウンザリ…そういう様子でリョウが息を吐く。ネネも王の扱いにはふくれっ面…だ。
とにかく今すぐ抵抗すればろくな事にならない事は分かるため、一旦は大人しく従う。事実無根の事であるため、誤解が解ければ牢からは出されるだろう。
牢へと連れて来た兵が言うには、こんな事はユイナやエイドスだけでなく、この所何人もが言われない罪で捕らえられ、しばらくすれば出される…そんな事が多く起こっているらしい。
少し待てば釈放されるだろう…そう言われて、いったんは牢にと入れられる。その同じ牢房にはエイドスが居て、ユイナ達をと見る。
彼もまた…例の箱舟で出会うホーローと同じく「賢者」と呼ばれる者の1人…こちらが「生き返し」を受けた者であると見抜いた上で話しかけて来る。
そうして話をしている所に、エイドスをよく知っている兵の中でも、地位のある人だろう人が牢屋を訪れ、エイドスにはまずは詫びをと口にして膝を折る。
エイドスが、今の王の状態が普通ではないのだという事で無礼な態度は許すのに、彼は少し前に王が病で倒れた時の事をと語る。
その時一命はとりとめたのだが、その後酷い頭痛に悩まされる様になり、全てを憎むような言動が増えたらしい。あげく…同じオーグリード大陸にある大国ガートラント相手に戦争を仕掛ける…等と言い始めたらしい。
元は穏やかで人々を率先して助ける様な王であると町でも話す者もおり、兵達の様子からも、明らかに今の王は普段とは違う様だ。
頭痛さえ収まれば元の優しい王に戻るのか…と、落ち込んだ様子の彼に、エイドスは難しい顔…。
幼い頃から知っているバグド王をと見捨てるつもりはないが、彼は忙しい身で、いつまで滞在できるか分からない状況にある…そう言う。救うための方法があると口にしたエイドスにと、兵士長は自分にそれを教えて欲しい…そう前のめりで問う。
ところが…エイドスは、その方法は兵士長ではなく、ユイナ達に教えた方が良い…そんな判断。ただ、それを引き受けるには覚悟が必要だという事で、やる気があれば宿まで来れば話して聞かせると言い残して牢を出て行った。
残されたユイナ達にと、兵士長が駆け寄って膝を折って頭を下げる。
「王が今のままではこのオーグリード大陸では酷い戦争が起こります…」
そうなれば、多くの犠牲と悲しみを生むことになる…悲しむ事になる多くの民の為…王を元にと戻すために力を貸して欲しい…そう頭を下げる彼に、ユイナ達は協力する事にと頷いた。
王の状態が何なのかは分からないが、今の状況が良くない事は分かる。どんな状況であれ、戦争など起こらない方が良い事だ。
それに、王が酷い状態になっても、見捨てたり反逆したりするのではなく、今の王が普通の状態ではなく、王に元に戻って欲しいと願い、何でもすると名乗り出る人が居る位だ…元々の王は人に慕われるイイ人だったのだろうともわかる。
「宿に居る言うてたね」
牢を出て城から出てから、宿の場所を確認する。宿まで行ってみれば、エイドスが泊っているのは一番奥の部屋らしい。
ユイナ達はエイドスから…王を治す方法を聞くため、その扉をノックした…。

